
さて、ここからは具体的に海馬を騙して長期記憶を作りやすくする方法を考えてみましょう。海馬を騙すというのは簡単に言えば、海馬に「これは必要な情報だ」と認識させることです。そのために最も有効なことは何でしょう。
考えてみてください。あなたがすでに知っていること、例えばお母さんの名前(当たり前だ!)、好きな音楽の歌詞、サッカーのルール・・こういうのは、既に海馬の厳しい審査を通過したんですよね?だから記憶に定着してるんです。つまり、すでに知っていること=海馬が重要と認めてくれた情報だってことです。ということは、それに結び付けられた新しい情報は、当然重要と認識されやすいってことなんです。しかも、知っていることは君にとって興味の有ることのはず。これを活かして新しく覚えたい情報に、既知の知識を結びつけるのが、連結記憶法です。
~連結記憶法はココで使える!~
⑴人物相関法(歴史科目などで人と出来事を一致させて覚えたい)
→例えば鎌倉時代の人物には好きな漫画、例えばハイキューのキャラを充てる、室町時代の人物は全部ワンピースのキャラを充てる。世阿弥には赤犬の顔でも当てて置けば、世阿弥って鎌倉だっけなとは迷わなくなります。更に、室町前期はワンピースでも初期キャラを、中期は中期の、と充てていけば年代もよりスッキリ整理出来ます。
⑵具体化法(英単語・地理など)
→一般的なイメージでは無く自分の身近なものに置き換える。例えば病院= hospitalを覚える時は、hospitalのスペルと共に(一般的な病院のイメージではなく)、自分の掛かりつけの病院を思い浮かべたり、シリコンバレーはIC部品の製造が盛んだという事を覚えるときは単に集積回路をイメージするのではなく自分の使っているスマホにシリコン製のカバーを付けるとこを思い浮かべるなどが、具体化法に当たります。