
今までの記憶法とは考え方を変えなくてはいけない科目が有ります。それが、数学、物理などの文章題、及び英語や国語の長文問題です。
数学の文章題は、手続き記憶というものが重要になってきます。応用問題を解く脳の仕組みは、実は記憶に他なりません。解き方はわかっているのに、いざとなると解けない、その原因は意味記憶とは別の記憶、手続き記憶という記憶が不足しているからなのです。公式を覚えて、解説を読んで解き方を理解する。しかし、そこで学習が終わっては、どんなに勉強してもこれらの科目は上達しません。その後、手を動かして自分で問題を解くという学習が必須なのです。発想や閃きは、意味記憶からは生まれません。ここに補助線を引けば解けそうだ、この同位角が有効に使えそうだ・・これらの閃きは、手続き記憶の産物なのです。解答のプロセスを、言語化せずにそのまま感覚で覚える。自転車に乗るように覚え、手を使いペンを走らせて問題を数多く解く。これが手続き記憶による学習法です。
英語や国語の読解問題も同じです。この挿入は( )で括るとか、指示語を見つけたら指示対象を〇で囲うなど、、手を動かしながら読むのか、頭の中だけで処理するのかでは効果がまるで違います。音読やリスニングなどで感覚器官をフル活動させることも、手続き記憶の形成には欠かせません。